2005年7月に施行された「食育基本法」。実はその5年も前の2000年から小浜市は食育事業に取り組んできました。その取り組みは早くから全国から注目を集め、「和食」が世界無形文化遺産に登録される際にも情報提供等で貢献してきたそうです。そんな小浜市の食育の概念は「生涯食育」。それぞれのライフステージに合わせた多くの食育事業の実施です。高齢者料理講習会、男性料理教室、どなたでも参加できる季節の調理体験など幅広い層に向けて食育を発信し続けています。
そして今回取り上げる成長期の子どもたちの食育は最重要であるという考えから未就学児、小学生、中学生が一定の食育体験学習ができる「義務食育」体制をとっています。中でも今回は市内の私立効公立の全年長児が参加する「キッズキッチン」をご紹介したいと思います。小浜市が掲げるキッズキッチンのコンセプトは「料理を学ぶのではなく料理で学ぶ。」調理技術だけではなく、日本の食文化、食事のマナー、協力し合うこと、ルールを守ること、他人を思いやることなど社会性を身に付けます。これは我らが「青空キッチン」も学びの内容を同じくしており、調理体験を通して楽しみながら食材の知識に伴い選食力、感謝の心、食文化、仲間と助け合い、協力することで社会性や協調性を身に付けます。しかも小浜市は食育基本法が施行される2年も前から食育基本法の概念を体現するように食育学習を実施しています。私の3人の子どもたちも年長児の時に大変お世話になりましが、そのときはそんなコンセプトがあることなど全く知らず参加させておりました。保護者はキッチンスタジオの外からガラス越しに我が子やそのお友だちの調理の様子を見守ります。ピーラーで野菜の皮をむいたり、手の上に乗せたお豆腐を包丁で切り、ガラスの向こうの自分のお母さんに手の平を見せてケガをしていないことをアピールしてくれます。そんな我が子を見ると少しだけ強く聖成長した姿に感動したことを今でも覚えています。
その他…
・「地域に根差した食育コンクール2003」特別賞(農林水産省提唱、農山漁村文化協会等主催)
・「毎日・地方大臣賞」奨励賞
・NHK教育テレビ(すくすく子育て、きょうの料理、福祉ネットワーク)
小浜市のキッズキッチンは2013年に「和食」が無形文化遺産に登録されたその2年後の2015年に食をテーマに開催されたミラノ国際博覧会日本館でイタリア在住の子どもたちを対象にキッズキッチンを披露した他、日本の優良食育事業として紹介されました。

昨今コンビニやファストフードの店舗が急速に増えています。小浜市でも急速に増えていますが、今でも農業漁業どちらも盛んな地域で美味しい食材が豊富で食卓に当たり前のように並びます。そして核家族が増えているものの祖父母の方々と同居していたり、祖父母と近くに住んでいるという家庭も多いので先祖代々脈々と受け継がれる家庭での食育が自然と子どもたちにも身に付いているようにも感じます。ですが小浜市が全国に先駆けて「食育教育」を打ち出せたのはそういった背景もあるのかなと感じています。食育を学んだ子供たちが独立して自分で「食」を選ぶときに学びの差が生まれ、心身の健康の差に表れるかもしれません。それだけ子どものうちからの食育はとても大切なのです。
参照記事:
御食国若狭おばま食文化館HP
食育がまちにもたらすものとは?先進地小浜の取り組みと子ども達の成長(前編:食育の歴史と小浜でのはじまり)


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